L.A.ライブ その2 長谷川幸裕というシンガー

2回に渡るL.A.のRiocatoお披露目ライブ、
これはL.A.と日本で活動するシンガー「Kaoru」さんの
企画によるイベントに参加させてもらったものでした。
Kaoruさんの楽曲はこちらで聴けます。

なんでも、このイベントはKaoruさんの友人の
日本で活動しているシンガーさんの
“L.A.で歌ってみたい”
との想いから企画されたものだそうです。

イイ!!

こういう想いのこもったもの、大好きです♪
ぜひぜひ、思う存分歌っていってもらいたいなぁと、
まだ見ぬシンガーさんがどんな人なのか楽しみにしていました。

そしてライブ当日、お客さんが一杯の小さなカフェの
ステージ近くの客席で演奏を聞いている人に目が止まりました。
なぜかは分かりませんが、
僕はその人に良い意味での異質さを感じました。

「何だろう?何となくほかの観客さんとは少し雰囲気が違うなぁ...。」

ほとんどのお客さんが談笑したり、
くつろぎながら演奏を聞いているのとは違って
食い入るように演奏を聴いている雰囲気がとても印象的でした。
しかも、身にまとっている空気がそこだけ違う...
そんな印象を受けるほどの真剣な眼差しで
音楽を聞いていました。

いえ、聴いているというよりは
「何かを掴もうとしている」
かのような雰囲気をたたえていました。

まるで、ジャズミュージシャンが
他人の演奏を聴きながらそのプレイをアナライズしているような、
そんな聞き方をしているようでした。

「音楽関係者の人なのかな?
 しかも、音楽に真摯に向かいあうタイプみたいだなぁ。」

どこの誰かは分かりませんが、ただ者ではないのは間違いなさそうでした。


そして、イベントが中盤にさしかかった頃、
その人が誰なのか分かる時が来ました。

その謎の人はアコースティックギターを持ってステージに上がりました。

そう、その人が日本から来たシンガーさんだったんです。

なるほど〜!
そうかぁ〜、気がつかなかったぁ〜!
....って言うか、その発想が出て来なかった〜! 不覚なり!!
(状況から考えたら分かりそうなものなのにねぇ。)

シンガーさんはセッティングが終わったようで、
おもむろにギターを弾き始めました。

ゆったりとしたテンポですが、リズムが安定していて
雰囲気があるアルペジオでした。

「お♪ これは面白そうだ♪」

どんな歌を聴かせてくれるのかワクワクしました。

そして彼の歌声がマイクを通り....

「!!!!」

驚きました!!
その場の空気ががらっと変わったんです。
お客さんの意識がその歌声に一気に惹き付けられました。
それは、まるでステージのシンガーから強力な重力が発生して
その場の全てを一気に吸い尽くしてしまうかのような印象でした。

「本物だ!」

僕は、その瞬間にそう思いました。
彼はステージ上でも他の演奏者とは異質な空気をまとっていました。
客席で見ている時の独特な雰囲気の理由が、その瞬間に理解できました。

彼は、歌と一体になっていました。

彼は演奏しているのでもなく、歌っているのでもなく
人でもなく.....音そのものでした。

これは、一般的な演奏者からは感じられないものです。

僕は彼に、僕が好きなジャズプレイヤー、クラシック演奏家、
そして僕のギターの先生と同じ空気を感じました。

力強く、心と一体になった歌声、そしてそれに寄り添い支えるギター。

まさか、ここまでの歌を目の当たりにするとは予想さえできませんでした。


「観客の心を強烈に捉える演奏」


僕とはスタイルが全く違いますが、
最近よく考えるようになり、
生涯をかけて追い求めようとしているモノが
今、その瞬間、目の前で体現されていました。

「これだ! これなんだ!」

僕はその瞬間に出逢えた事をとても嬉しく思いました。
そして、それをクリエイトしている彼を
心の底から素晴らしいと思いました。

そのシンガーの名は「長谷川幸裕」。
インディーズシーンで活動しているシンガーさんみたいですが、
彼の歌は小さなシーンの枠では収まりきらないと僕は思います。
心のとても深いところに根ざした歌声の、
まるで広大な大地にそびえ立つ巨木のような
スケールの大きさを感じさせるシンガーさんです。

こういう歌を歌っている人がいてくれて良かった。

音楽を続けていくというのは時にとても過酷で、
真剣になればなるほどその道は険しく、
自分自身に対する容赦のない現実を突きつけられたりと
本当に辛い日々を通って来なければならないものです。

僕は、彼が彼の歌を歌い続けてきた事に深い深い感銘を受けました。
そして、それを見せてくれた事に「ありがとう」という想いになりました。

そして、これからもいつまでも歌い続けていって欲しい....。

そう切に切に願いました。


ライブ2日目に彼は
「この曲を歌おうか迷ってたんだけど...」
と言って、1日目には歌わなかった曲を披露しました。

それは、とてもとても力強く、美しく、
苦い想いとやるせなさ、純粋さと葛藤、
悲しさと決意.....
彼が歩いてきた道をそのまま歌にしたような曲でした。

みなさんも是非聴いてみて下さい。

長谷川幸裕 「ツクシンボ
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by riocato | 2010-04-23 13:07 | 音楽活動  

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